割とトンデモだった「黄昏流星群」
初回放送が無事に終了した「黄昏流星群」、思っていたよりもだいぶ攻めてました。いや、いろんな意味で。
そもそも、「黄昏流星群」は木曜10時枠。この木10枠の個人的イメージを言わせて頂くとすれば
・大人向けの人間模様ドラマ
・登場人物たちの機微が細やかに描かれる
なのですが、
いざ蓋を開けてみたら、
・登場人物がこおばしすぎて全く感情移入できない
・基本的に、とにかく粗い
特に気になったのは以下のとおり。
・完治(佐々木蔵之介)が無表情なカメレオンで怖い上、やたらサカっている
・旅先で襲ってきた完治が突然職場に現れたのに、栞(黒木瞳)は京急の駅でエヘヘ的に自己紹介なんてしちゃってる
・真璃子(中山美穂)が庭先で怪我をしたところ、ホントに突然現れた春輝(藤井流星)
とまあフリーダム。
基本的に、単に中年のおっさんが旅先でムラっとしたハナシにしか見えないんですよね。
いや、面白みのなさそうな妻に比べ、ドイツ語ペラペラで、自分と同じ趣味を持つ栞に惹かれたのはわからなくもないけれど、もう少し丁寧に描いて頂きたかったというか、展開があまりにも唐突すぎやしませんかね?ってことです。
正直なところ、島耕作シリーズも基本的にこんな感じだから仕方ないのでしょうがね。この原作者の作品は、根底に「女は誰でもオレ(男)と寝たがっている」的な昭和オヤジの男尊女卑思考が見え隠れしていて気持ち悪いんだよ。昔、漫画を読んだ時に、なんでこんなのが人気なのか全く理解ができなかったし。それに、「♯me too」活動が世界的に行われているこのご時世に、こういったテイストのドラマを製作し発信してしまうのも、今のフ◎テレビらしいというか何というか…。
春輝の登場シーンに関しては、あまりにいきなりすぎて、いきなりステーキかと。いや、こちらとしては「いい加減、そろそろ婚約者の母親と心を通わせる小僧(松岡昌宏さん談)こと、ジャニーズWEST・藤井流星さんが満を持して画面に出てくるはず。もう、尺的にもギリだし」と、ソワソワしながら待ちぼうけているから良いものの、その前提がない視聴者からすれば「は? 誰? 不法侵入者? ミポリンSECOMしとけ」となるような。そもそも、婚約者の家に初めて行く時に、ひとりで、それも突然って無いわー。
また、完治が居酒屋で泥酔してからの、他のお客に殴られ蹴られの部分は、またまた対象視聴者層(アラフィフあたり?)に合わせた演出でしょうか。めちゃくちゃ昭和テイスト満載。ギター片手にナガブチツヨシが出てくるかと。もしくは昭和枯れすすき。
そしてその後の、完治がロックグラスの氷を見てたとおもったら、いつのまにかスイス居た、という急展開。え、なに? その「そうだ、京都行こう」的なヤツ。Twitterの妄想小説の方がよっぽとスムーズな物語展開してるわ。
とにかく、いろんな意味で目が離せないドラマということは充分にわかりましたので、次回の放送も楽しみに待ちます。そして、願わくば第4話あたりのオンエア後に【いやー、ナメてました「黄昏流星群」。めちゃ伏線回収してるー!】なんて題でブログを書きたいものです。